動画をワイヤレスで飛ばし iPad でどこでも鑑賞しよう!
自分の iPad は 16G のモデルを選択しました。理由は iPad にデータを詰め込む事をしないだろうから。動画を何本も入れたりしないし、曲データも持っている物を全曲入れたりはしない(ってか 64G でも足りない…)。たぶん iPad に入れるのは映画数本と曲は iPhone に入っていない分を補完するって感じかな。ま、16Gあれば十分。
そんなわけで、出先でも必要になりそうな物だけ iPad に入れて、家では基本的にサーバーからワイヤレスで iPad に飛ばして鑑賞することにしています。で、これが結構快適。iPad サイズの画面があれば映画を見るのにも十分で、寝る前になんとなくベッドで思い出したように映画を見始めるとか便利すぎです(そのかわり寝不足になるけど…)。とにかく TVの前や PCの前等の場所に囚われずに家の中のどこでも見られるのは意外と快適。後はお風呂で見られるようになると、半身浴での楽しみが増えるのだけど…
というわけで、今回は Mediatomb と Media Link Player Lite を使って、サーバーから iPad にワイヤレスで動画を受け取って鑑賞する方法をメモ。
ワイヤレス鑑賞の為に用意するもの
ワイヤレスで動画を見るのに必要なものリスト
- Mediatomb の動作するサーバ
Mediatomb は Linux で動作するので Linux マシンを持っている事が前提となります。インストールについては以前にココ(Version 0.11)とココ(Version 0.12.1)で説明しているので参考にしてください。(Mac で Mac Ports を使ってもインストールできるようですが、私はトライしていないので詳細は不明です。)
- Media Link Player Lite(ML Player Lite)
Media Link Player Lite はココから辿って AppStore から無料でダウンロードすることができます。
Mediatomb は DLNA サーバで、サーバに保存してある動画や曲のデータをネットワーク越しに配信してくれます。そして ML Player Lite が DLNA クライアントとなって、iPad 上で動画を鑑賞するという流れになります。
設定など
Mediatomb は以前のインストールの所で設定についても説明しているので、そちらを参照してください。Mediatomb 自体には大した設定は必要有りません。ただ、配信する動画(や曲や写真)を設定する必要があります。これは Web 上で行います。Mediatomb を起動した際に表示されるメッセージ、もしくは /var/log/mediatomb.log ファイルにログとして、管理ページの URL が記載されています。以下の例では http://192.168.11.12:49152/ です。
paraches@akarasiel:~$ sudo cat /var/log/mediatomb.log 2010-06-05 18:00:44 INFO: Loading configuration from: /etc/mediatomb/config.xml 2010-06-05 18:00:44 INFO: Checking configuration... 2010-06-05 18:00:44 INFO: Setting filesystem import charset to UTF-8 2010-06-05 18:00:44 INFO: Setting metadata import charset to CP932 2010-06-05 18:00:44 INFO: Setting playlist charset to UTF-8 2010-06-05 18:00:44 INFO: Configuration check succeeded. 2010-06-05 18:00:44 INFO: Initialized port: 49152 2010-06-05 18:00:44 INFO: Server bound to: 192.168.11.12 2010-06-05 18:00:45 INFO: MediaTomb Web UI can be reached by following this link: 2010-06-05 18:00:45 INFO: http://192.168.11.12:49152/
Safari などのブラウザでこの URL にアクセスし、Filesystem をクリックして配信したい動画の入ったフォルダまで辿ります。辿り着いたら、画面右側に表示されるファイル一覧から、配信したい動画の右端にある[+]をクリックして配信リスト(データベース)に加えます。
配信リストは Database をクリックして Video、そして All Video をクリックすることで確認できます。(Mediatomb 0.11 だと Database-Video で確認できます。)
ML Player Lite は特に設定に必要はありません。ただ起動するだけ、物凄く簡単です!
iPad で動画を鑑賞する
Mediatomb で配信する動画を配信リスト(データベース)に加えたら、iPad で鑑賞ができます。
手順は以下の通り:
1. iPad でまずは ML Player Lite を起動します。
2. サーバーリストから Mediatomb を選択します。
3. Video を選択して All Video を選択します。
4. 鑑賞したい動画を選択します。
5. 動画が始まります。
とても簡単な手順ですがいくつか注意点があります。
- サーバーリストに Mediatomb がなかなか出てこない。
家だけかもしれませんが、たまに最初のサーバリストに Mediatomb がなかなか表示されない場合があります。そんな時は ML Player Lite を再起動したり、表示されるまで放っておいたりするといつの間にか表示されています。
- 鑑賞したい動画に「再生できない可能性があります」と表示されている。
たぶん、ML Player Lite の対応しているフォーマットの動画かどうかがわからないのでその様に表示されていると思います。ファイルフォーマットは .mp4 と .m4v ですが、その中身のフォーマット(ビデオフォーマット)が ML Player Lite に伝わっていないのでしょう。Mediatomb 側の設定でどうにかなるのかもしれませんが、良くわかりません…
- 長時間動画を見ているとたまに動画が止まる
メモリがらみなのか、長時間動画を見ているとたまに動画が止まる事があります。画面をタッチするとコントローラーが表示されてそこで再生ができます。でもその後でまた止まる可能性が高いです。(もしかしたら、家のサーバーやネットワーク絡みの環境のせいかもしれませんが…)
- 対応するビデオフォーマットは H.264
ココに ML Player Lite が対応する動画のフォーマットの情報があります。.mp4, .m4v で H.264 に対応するようです。ですので、.wmv や .avi は見る事ができません。私はいつも Handbrake でエンコーディングしていて、まさにこの対応フォーマットの動画データができているのであまり困りはしないのですが…。
まとめ
iPad のおかげで家の中での動画鑑賞環境が整った。ワイヤレスで家中どこでもサクっと動画を見られるのは便利だ。特に今まで TV の置いていなかったベッドルームでの映画鑑賞は癖になりそう。これでお風呂場での鑑賞もできるようになると完璧なのだけど…。iPad の防水ケース、今あるのはちょっと格好悪い。もっと素敵なののリリースを希望。
今後の課題は ML Player Lite の動画のリストにタイトルやサムネイルを表示したい。また、.avi や .wmv も見たい。その辺りは Mediatomb の設定でなんとかなると思われるが、もう少し勉強する必要がある。でも、ffmpegthumbnailer のビルドに失敗している現状だと難しそうだ。(ffmpeg でサムネイル作っちゃ駄目なのかな?重い?)